経営とは人間力である。

経営者は、心を強く持って、周囲の意見に流されすぎず、「正しい」と自分が信じた道を突き進み、良い判断を積み重ねることが大切である。

つまり、「頭の良さ」ではなく「ハートの強さ」である。

では、「強いハート」とは何か？

それは、忍耐強さ、感情のコントロール、動じない、ブレない、変化に対する耐性、ストレスに対する強さ、決断力と言えるでしょう。

では、どうすればこの「強いハート」を持つことができるのか？

それは、見えないものを感じるセンスを磨くことです。

例えば、好きな音楽を聴くと感動するように、視覚を使わないがゆえにイマジネーションが広がってより自分の世界観を知ることができる。

聴くという行為は読む必要がなくリラックスができるので、興味があることに熱中していると発生するシータ波になりやすい状態である。

シータ波の時が一番インスピレーションが湧きやすく潜在意識を目覚めさせると言われているので、「臨場感のある語り」に心酔していると自分の夢や目標を叶えやすくなる。

普遍的な本質はそうした目に見えないところに存在するものなのだから。

「三国志」はいにしえから壮大なスケールで語り継がれている普遍的な本質を語っている物語です。

漢王朝の再建を目指した劉備玄徳の死後、彼の意志をついだ諸葛孔明はその実現に向けて歩む壮大なロマンです。

それを読むのではなく「臨場感のある語り」で聴くことで心に眠る大いなる存在を探究する非日常を体験します。それによって感化され磨かれ、聴くひとの世界観、ビジョン、夢のスケールを大きくし、それらが実現できるという確信が生まれてくる。

それが社員へと転写し広がっていく。

ソニーやホンダのように人々の生活や社会に影響を与え、人々を豊かに幸せにしていくというビジョンのある会社は発展していくであろう。

そのようなスケールの大きな経営理念を抱かせてくれるのがこの「三国志」なのである。

また、結果を見て行動を促し、その行動の為のメンタル、思考を説くと部下の心をつかむことは実は難しい。

まずは関係性を整えるのが先である。
関係性の構築こそ会社が発展していくことに繋がっていく。いい関係性とは相手を知り、また自分の考えを理解してもらうことである。その上で相手を尊重することで、自ら思考し行動しその結果として、良き成果が得られるのである。多くの場合、順番が逆になっている。

そのような関係性を持てる指導者になる人間性を育むために「三国志」は相応しい。

ビジネス書を読んでも人間の資質は変わらないからである。

一般的な講演では味わえない「臨場感のある語り」を通して人間力が深まっていくことであろう。

日々忙しく緊張状態にある経営者こそ、こういった「聴くだけで願望実現を引き寄せる上質な語りの世界」を味わって頂きたい。

もし可能であれば、気にいった登場人物の一節を演じて、崇高なスピリットをインストールしていただく。

大人物に成り切ることで、心の奥底に眠っている偉大な自分が発露し、その人物に近づいていけるからである。