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『オルガノン第六版』と『慢性病論第二版』を
ドイツ語原書から日本語に訳された翻訳者・澤元亙氏が、
両著を解説する全7回のシリーズ講義。

どんな分野であっても、自分自身で一次資料に当たり、
理解することが学習や研究の基盤となりますが、
ホメオパスにとっては、創始者ハーネマンの二大著作である
『オルガノン第六版』と『慢性病論第二版』こそが第一級の一次資料です。

にもかかわらず、『オルガノン第六版』が公刊されるまでに完成後約80年を要したことが大きく影響して、この二冊がしっかりと読み込まれてきたとは言い難い状況がありました。
すなわち、『オルガノン第六版』を充分に理解するには、その完成直前期の著作である『慢性病論第二版』も併せて読み込むことが必要です。また、『慢性病論第二版』の真価を理解するためにも『オルガノン第六版』の存在が必要でした。両著が補い合って初めて、ハーネマンの研究の最終成果の真髄を理解できるのです。

また、この二冊は単なる理論書にとどまらず「実践の手引き書」としての役割も担って執筆されたことを思えば、全てのホメオパス・ホメオパシーを学ぶ者がこの二冊をしっかりと理解することが、ホメオパシーの実践においても不可欠であると言えます。

そこで、これら二冊を改めて紐解いて、その全体を理解するためのガイドとなるような講座が是非とも必要と考え、綿密な調査・研究を踏まえて原書（ドイツ語）から両著作を翻訳された澤元氏に依頼。ご快諾いただき、このシリーズ講義が実現する運びとなりました。

澤元氏は、当時の時代背景や歴史的な経緯のみならず、現在の世界のハーネマン（一次資料）研究の動向にも明るく、それらも盛り込んだ内容となっています。

また、プラクティショナーではなく翻訳者である澤元氏は、特定のメソッドに与する立場からでなく、中立な「文献学的に妥当な解釈」という視点から両著を読み解きます。全てのホメオパス・ホメオパシーを学ぶ者にとって示唆に富む、刺激的なものとなることでしょう。

─ 予定 ─（変更されることもあります）
第1回　ハーネマンの生涯と著書の概要
第2回　『オルガノン』「序論」を読む
第3回　『オルガノン』「理論篇」を読む（§1-§70)
第4回　『オルガノン』「実践編」を読む(§71-§291）
第5回　『慢性病論』を読む
第6回　「二著」と『純粋薬物誌』『慢性病 ─ 薬物誌篇』（＊）との関係
　　＊『純粋薬物誌』『慢性病 ─ 薬物誌篇』：ハーネマン作成のマテリア・メディカ
第7回　質疑応答が中心の対面講座（2024年10月27日）


─ 受講形式 ─
第1−6回：動画視聴。受講期間内に各自でご視聴ください。
第7回：会場受講。澤元氏にご登壇いただきます。（2024年10月27日東京）
※第7回を会場で受講できない方は、後日録画をご視聴いただけます。
　当日の中継はありません。質問は事前に募集します。


−澤元亙氏からのメッセージ−
6回までの講義を通じてハーネマンの『オルガノン』と『慢性病論』の
「二著」をとりあげ、その読みにくさの裏に隠れた魅力を紐解いていきます。
「二著」についてそれぞれ全体像（イメージ）を持ってもらい、同時代との関係について考えます。
なお、第1回の内容は2023年9月18日講演（東京）内容と一部重なるところがあります。
第7回は、聴講者の感想・質問などを踏まえたうえで話をします。
ハーネマンの主著をまだ読んだことのない人には親しめるように、
また、すでに読んだことのある人には抱いた疑問について解決の糸口が見つかる場となるようにと願っております。


講師プロフィール
澤元亙（さわもと わたる）
明治薬科大学・防衛医科大学専任講師（ドイツ語・ラテン語・医学史）
医学・薬学書の古典研究に従事
主要訳書に、ハーネマン『医術のオルガノン』『慢性病論』（ホメオパシー出版）
ケント『ホメオパシー哲学講義』（ホメオパシー出版）
プリニウス『博物誌（植物薬剤篇）』（共訳、八坂書房）
ジェームズ/ソープ『古代の発明』（共訳、東洋書林）
パラケルスス『奇蹟の医の糧』（共訳、工作舎）など
科学史・医学史家の故・大槻真一郎氏の愛弟子として
大槻真一郎『ホメオパシーと錬金術』（2023年、フレグランスジャーナル社）監修